今日を生きる

あやめの花言葉は良い便り

アフガン(9th company)をみてつらい気持ちになった

 

アフガン [DVD]

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最近なんとなくロシア意識が高くて、日曜日の夕方の暇な時間にロシア映画を見たいなと思って映画を探してた所、二年前にロシア映画のアフガンをキプール、レバノン(この2つはイスラエル映画)と一緒に殆ど間違えて買ったのを思い出して開封してみてみた。

 

ていうかアフガンもキプールもレバノンもそれぞれ全く別の監督の別の戦争がモチーフの全く別の作品なのに、販売元が同じなのかすごい似た雰囲気で似たタイトルをつけてるのにびっくりする。

 

アフガン

ロシアタイトルは9POTA、アメリカタイトルは9th Company。

つまり第9中隊って意味なんだけど、何故かアフガンって大雑把なタイトルに明らかにコピペなハインドが沢山映った雑なパッケージで見た目がすごくやすっぽくて色々と勿体無い。

 

前半

フルメタルジャケットよろしく新兵が鬼軍曹にシゴかれるアレ。なんだけど、鬼軍曹のデガラ軍曹自体が帰還兵で精神を病んでいる描写があり、対戦車訓練でチビってからかわれる訓練兵をかばってみせたり、手紙で写真を催促された時に文通を続けたくて「顔の火傷を知られないように火傷のない顔の肖像画を書いてくれ」と頼んだり、ハートマン軍曹のような鬼軍曹教官であるための鬼軍曹ではなくてあくまで一人間として描写されていたのはは反戦フルメタルジャケットとは相対する表現なんだと思う。

 

この鬼軍曹、帰還兵であり戦線復帰を望んでいて訓練兵との戦線復帰を目的にしてるんだけど(おそらくは精神病が原因で)結局は却下されてしまう。

 

この鬼軍曹が担当教官の”二班”が主人公達とそうでない甘やかされた(普通)の一班との訓練の落差が度々出てくるけど、映画終盤の地獄のようなシーンを見た後だと厳しくしたのも精神を病んだのも全てうなずける。

 

主人公訓練兵に関しても、微笑みデブのように足手まといが石鹸でリンチを受けて病んでしまう訳ではなく、足手まといを支えるシーンや訓練として本気の殴り合いをさせられた後にきちんと謝罪するシーン、協力して一班との白兵戦訓練で勝つシーンで友情を示すような展開が多いのも印象的だった。悲劇のオチを際立たせる為なんだろうけど…

 

後半

訓練が終わって前線基地へ。

 

28回銃撃戦で生き延びたお守りを帰還兵から授かった後にその帰還兵を載せて出発した輸送機がスティンガーで撃ち落とされて唖然。良いシーンだと思った所でこんな早く人が死ぬシーンが出てくるとは思わなかった。

 

その後主人公たちは第4中隊と第9中隊でお別れ。タイトルが第九中隊であるか史実を知っていたら今後どうなるか大体分かってしまう辛いシーンだが、結局第四中隊も戦闘シーンすらなく壊滅した事を告げられる。

 

ここまでずっとアメリカ映画じゃないからトークンブラックの黒人は一切登場しないし第九中隊にモンゴル系のコルバシが居たのはハリウッド映画とは違った文化を感じた。

 

後は主に3234高地での設営と防衛戦。

補給物資が攻撃され第4中隊の数人が血まみれで合流。この時点で第4中隊に配属されたのが一人(リャバ)を除いて全員戦死。リャバもこの後に死亡…

 

その後はひたすら岩山で敵の奇襲があっては味方が死んでを繰り返し…をした後に帰還直前に明るく新年パーティ。

 

ここで終わればいいんだけど残り時間が残り20分近くあった辺りにとても嫌な予感があって実際の所年明けのBattle for Hill 3234に当る防衛戦で史実では総勢200~250の総攻撃にあってリューティ以外将校、上官含め全員戦死。で第九中隊自体存在が忘れられてた上祖国(ソ連)も翌年崩壊。何のために戦ったのかってオチなのがロシアらしいのかもしれない。

 

この時、グループの中心角ではあったが不良で二枚目でもなくへらへたしてたリューティが最後の生き残りになるとは思いもしなかった。

 

結局全部は悲劇のオチの前フリだったわけだけど、あくまでこれはフィクションで実際は雪山で全滅ではなく6人戦死。ただ数の問題ではないし実際に半数以上重症の大損害。

 

ぼくへの一番の影響はあまりに悲惨な映画でBF4をロシア人を殺すゲームっていうのを控えようと思ったのと平和な萌アニメが見たいととても強く強く思った映画でした・・・